保育士不足で定員枠を活用できず
2023/09/20(水)
2023年06月09日の琉球新報デジタルで「沖縄の待機児童は微減で410人 保育士不足で1680人分の定員枠を活用できず」とある。
記事によると、認可保育施設の申し込み児童数は6万2282人で、利用児童数は5万9636人。利用できなかった2646人のうち、複数希望した施設のいずれにも入れなかった待機児童が410人。潜在的待機児童が2236人だという。
また、認可保育施設は902施設で認可定員数は過去最多の6万7064人だが、保育士不足により192施設で1680人の定員枠が活用できていないという。
さらに、記事では、県内の保育士登録者数は約2万7千人で、今年4月1日時点で実際に働いているのは1万2948人で、計算すると約1万4千人の保育士資格所持者が保育現場で就労していないことになる。
保育士資格を取得する学生は、ほとんどが女性である。本学院でも9対1で女性が圧倒的に多い。女性のライフスタイルの一つに結婚や子育てがあるが、そこで仕事と家庭の両立が課題となる。沖縄の場合、夫婦共働きでないと生活が困難であることが多いため、女性は家庭と両立できる職種を再度選ぶことになる。「早朝出勤がなく定時で帰れる」仕事、それが女性たちの第一条件になるのだと思う。
いっぽう、「子どもを早朝から預かってほしい」「仕事に復帰するため〇ヶ月から預かってほしい」「延長保育もしてほしい」「土日や祝日も開けてほしい」など保育園への期待も大きい。保育園が社会的ニーズに応えようとすればするほど、保育士の業務は増える。家族への子育て支援と同時に保育士支援も行っていかないと、希望を持って保育士となった卒業生が、離職の道を歩んでしまうのではないか大変気になる。